2022年のワールド・スリープ・デーは3月18日です。
毎年3月、春分の日の前の金曜日と定められており、年ごとに日にちが変わります。2008年から始まり、睡眠の大切さや問題に目を向け、睡眠についての意識を高める日として、世界中でさまざまなイベントや活動が行われています。
2022年の3月は、新型コロナウィルスの流行が始まってから早2年。人々は長く続く自粛生活で、オンライン授業やテレワークなどの環境の変化に慣れ、新しい生活スタイルが定着してきているようにみえます。
実際のところはどうでしょうか。新しい生活様式で、人々の睡眠や生活習慣に何か影響は出ているでしょうか。
レスメドでは今回、ワールド・スリープ・デーに合わせ、睡眠に関する調査をアジアと南米の6ヶ国(中国・日本・韓国・インド・ブラジル・メキシコ)、成人17,000人に実施しました。調査全体の結果と日本(18歳から65歳の成人、約2000人)に関する結果を一緒にみていきましょう。
「コロナ渦が始まってからどのように感じていますか」との質問に対し、31%の人が「不安」「ストレスを感じている」と答え、他に23%の人が「落ち着かない」「悲しい」「寂しい」「喪失感」と回答し、半数以上の人が何かしらのネガティブ感情を感じていることがわかりました。
新型コロナウィルスの流行以来、「健康にもっと目を向けるようになった」「睡眠を優先させるようになった」と61%の人が答えています。また、免疫力を高めるための一晩の睡眠の重要性については、「とても重要」「重要」がそれぞれ52%と34%ずつとなり、回答者のほとんどが免疫力と睡眠の関係性について認識されているようです。
睡眠の質は、起床時の気分でわかります。質が高い場合の目覚めはすっきりと清々しく、前日の疲れも回復し、1日を始めるエネルギーを感じます。
睡眠の質は、起床時の気分でわかります。質が高い場合の目覚めはすっきりと清々しく、前日の疲れも回復し、1日を始めるエネルギーを感じます。
「爽快」が21%、「しあわせ」18%、「穏やか」12%とポジティブな回答は少なくはありません。ただし、「元気いっぱい」と回答されたのは全体のたった7%で、反対に「疲労感・頭痛・ぼんやり」などは27%にのぼり、身体的に回復できていない様子の回答が多いのも気になります。
そして「眠りの質」に満足しているのは56%、「眠りの量」に満足は60%となり、人々の眠りにはまだまだ改善の余地がありそうです。
「よい睡眠は免疫力を上げるために重要」とほとんどの人が答え、睡眠と免疫の関係性について認識している人がとても多かった印象ですが、睡眠の質、量ともに満足していない人は上記のように4割近くになります。
新型コロナウィルスの流行が続く中で、今まで以上に、免疫力を上げることは大切になっていますが、知識のみで実際の生活にはあまり反映されていないようですね。
一番多かったのは「スマホやPCでの動画視聴」で、50%、ちょうど半数になります。寝る前のブルーライトは睡眠の質を下げる、といわれていますが、起床時に元気な人が少ないのはやはりこれが原因かもしれません。
また寝つきが悪い人や、夜中に何度も目が覚めてしまう人は、睡眠の質はあまりよくないでしょう。
様々な回答の中で「スマホなどの通知音・光・振動」がもっとも高く、「テクノロジーの使用」と合わせ、3割近い人の睡眠に影響を与えているようです。やはりデジタル・テクノロジーの使い方には注意が必要です。
一方で、スマホの「睡眠アプリ」やスマートウォッチの睡眠トラッカーなどをうまく活用すれば、睡眠の質や生活習慣の改善をはかることもできます。
「はい」と答えた人は全体の12%とまだかなり少数派のようです。これらを活用している人は最新のテクノロジーを使いこなせるだけでなく、健康意識もかなり高めである、と言えそうです。
このような人々が睡眠記録で確認したいことは、というと「深い睡眠をとれているか」「睡眠パターンが一定か」「睡眠中の健康状態」などの回答が多くみられました。
皆様もぜひこの3月18日のワールド・スリープ・デーに、睡眠の重要性について考え、ご自身の生活習慣を見直してみてください。