睡眠時無呼吸症候群を発症するのは、太り気味の中年男性、というのが一般的なイメージですが、これは必ずしも正しくありません。
睡眠時無呼吸症候群は、男性だけでなく、女性にも発症します。
事実、女性で睡眠時無呼吸症候群を発症している患者の数は、推定される男性患者の総数の1/2~1/3と言われています1。
ですから、女性にとっても他人事ではありません。
睡眠時無呼吸の兆候ははっきりしておらず、見逃してしまいがちですが、効果的な治療を受ければ、活力のレベルや人生の楽しみ方に変化がでるのを期待できます。
もしパートナーにいびきを指摘されたら、ご自身に他の症状も出ていないか注意してみましょう。
多くの女性は、睡眠時無呼吸が自分には関係ないことだ、と誤解してしまっています。
一般的に、睡眠時無呼吸の女性に見られる症状は、男性とは異なり、よりあいまいなものとなっています。
この違いを知っているかどうかが、テストや診断を積極的に受け、より早く健康状態を改善できるか、もしくは微妙なサインを見過ごし、問題を完全に見逃してしまうかの分かれ目になる可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合、医師に相談するか、無料の睡眠セルフチェックを試してみてください。
自分の症状がどのようなものかを知ろうとすることから始めましょう。
睡眠時無呼吸は治療することで、きちんと眠れるようになり、日中のパフォーマンスの向上が期待できます。
– いびき(必ずしも大きな音や頻繁ではない)
– 朝の頭痛
– 物忘れや学習障害
– 口の渇きや喉の痛みで目が覚める。
– 寝つきが悪いことによる不眠症
– 気分の落ち込みや過敏性
理由はいくつかあるでしょう。
まず、女性がいびきで医療機関を受診することはあまりありません。気づいていないか、またはいびきは男性がかくもの、と考えているからかもしれません。また、恥ずかしいと感じることもあるようです。
実は、女性にとっていびきは大きな音でなくても、健康上の問題を引き起こしているかもしれません1。
また睡眠時無呼吸は、女性の場合、症状が軽いために見逃されることがあります。
女性の睡眠時無呼吸症候群が過小診断される一因として、多くの場合、男性とは異なる症状を示すということが挙げられます。
男性が一般的に睡眠中のいびきや呼吸の停止を訴えるのに対し、女性は不眠や朝の頭痛、倦怠感などを訴えることが多いようです。
こうした症状は睡眠時無呼吸症候群以外の症状と捉えられてしまい、結果として、女性の場合は他の病気と誤診されることが多々あるようです3,4。
女性は症状が異なるだけでなく、研究によって睡眠時無呼吸症候群の基本的な特徴も違いがあることがわかりました。
一般的に睡眠時無呼吸症候群の女性は、男性よりもフローリミテーション(呼吸に伴う気流の変化)と睡眠覚醒の頻度が高く3、一方で、無呼吸低呼吸指数(AHI)は低く、無呼吸時間は短くなっています5。
特にリスクが高いグループの女性は、眠りが浅い場合、睡眠時無呼吸症候群を疑ってみることが重要です。
集団研究によると、閉経後の女性は睡眠時無呼吸症候群の有病率が3倍になり、妊娠中の女性も発症しやすいとされています6。
睡眠時無呼吸の症状があるかもしれないと思ったら、可能性のある睡眠障害を特定するために、いくつかの対策を講じるとよいでしょう。
睡眠が妨げられる原因はさまざまなので、女性の睡眠時無呼吸の診断は難しいということを念頭に置いていてください。
まずは、睡眠セルフチェックをお試しください。
すべての質問にできるだけ正直に答えるようにしましょう。