パートナーのいびきがうるさい
一晩中いびきをかいている人の隣で、朝までぐっすり眠るのはむずかしいですよね。いびきをかく人の隣で寝ていると、目覚めたときに疲れを感じることが多く、いら立ちや集中力の欠如といった、睡眠不足によくある症状に悩む可能性が高くなります。これはいびきによって、ずっと覚醒状態にあるからです。
眠ると喉の周りの筋肉がゆるむため、気道が狭くなり「いびき」が起きやすくなります。また、仰向けに寝ると、重力の影響で舌のつけ根が喉の奥に落ち、気道を狭めます。
眠ると喉の周りの筋肉がゆるむため、気道が狭くなり「いびき」が起きやすくなります。また、仰向けに寝ると、重力の影響で舌のつけ根が喉の奥に落ち、気道を狭めます。
「いびき」は顎が小さい人、肥満体型の人、飲酒習慣等で起こりやすく、また睡眠時無呼吸症候群などの病気が隠れていることもあります。
いびきは珍しいことではなく、成人の約50%は時々いびきをかき、約25%は日常的にいびきをかいています。女性よりも男性によくみられ、多くの健康問題と同じく、年齢とともに悪化する傾向があります1。
いびきの原因
いびきの主な原因は2種類に分けることができます。
一時的か生活習慣によるもの
- 風邪やインフルエンザ
- 季節性のアレルギー
- 疲労
- 飲酒
- 過度な喫煙
- 仰向けでの睡眠

たとえば、喫煙は気道の炎症、花粉はアレルギー反応を、それぞれ引き起こすことがあります。
また、アルコールや薬剤により喉の筋肉がゆるむこともあり、このどれもが、空気の流れの妨げになります。
体型や骨格によるもの
- 肥満体型
- 首が太く短い
- あごが小さい

太っている体型の場合、舌や喉などの上気道まわりに脂肪がついているため、気道が狭くなります。下あごが小さい人は舌のつけ根が奥に落ちやすく、空気の流れを妨げます。
ほかにも、鼻道がポリープや構造的な異常のために塞がっていたり、軟口蓋の形態やのどの筋肉の張りに異常があったりすることが原因で、睡眠中の呼吸に支障を来していることがあります。
深刻な原因も
睡眠時無呼吸症候群
音の大きないいびきが深刻な病気の存在を示していることもあります。
いびきを常にかいている人の場合、睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる、睡眠中に無呼吸と低呼吸を繰り返す疾患を持っているかもしれません。
このいびきを放置すると、高血圧、糖尿病、脳卒中、心臓病などの様々な健康問題につながるリスクがあります。それ以外にも集中力の低下、夜間に何度も覚醒することによる日中の眠気、性欲の低下、機能障害などの健康問題抱えていることがあります。
気になる場合にはご自身の判断で、できるだけ早く医師に相談されてもよいかもしれません。
パートナーのいびきへの対処法
すぐにできる対策
お酒を飲む人は夜間や寝る前のアルコール摂取を特に控えましょう。アルコールが入ると、上気道や舌周辺の筋肉がゆるみ、気道がふさがりやすくなります。

水を飲むと口内やのどが柔らかくなり、息がしやすくなります。また、口内やのどが渇いていると、口腔内の柔軟性が低下して、いびきの音が大きくなることがあります。寝る前や夜間に水を飲んだり、加湿器や濡れタオル等で部屋の湿度を調節しましょう。

仰向けで寝ている場合は、枕の高さを変えて頭の位置を調節するか、抱き枕などを抱えて頭を横向きにしましょう。頭の位置に角度をつけたり、横向けを維持することで、睡眠中も気道が開いた状態になりやすくなり、のどの振動が軽減します。

食事の改善と運動で何kgか減量し、首周りをすっきりさせてみましょう。首の周りの脂肪組織量が減ると、気道に余分にかかっていた圧力がとれ、いびきが軽減します。

口で呼吸をしないようにするため、口テープやあごサポーターなどで口を閉じたり、鼻テープで鼻腔を広げたりして鼻呼吸を習慣化しましょう。

専門家のサポートを受ける
すぐできる対策をやっても効果がなく、パートナーのいびきに改善がみられない、もしくは悪化していると感じたときは、レスメドの睡眠セルフチェックを受けてもらいましょう。
いびきは一般にそれほど深刻な問題とは思われていないため、見過ごされることが少なくありませんが、習慣化している大きないびきは、深刻な事態のサインかもしれません。パートナーが夜通しいびきをかいている、あるいは頻繁に息苦しそうにしている場合は、睡眠時無呼吸の可能性があります。
また、本人に自覚症状がある場合や睡眠時無呼吸かもしれないと思われた場合は、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、ご自身のご判断で、できるだけ早く医師に相談されてもよいかもしれません。