不眠症への対処は、種類、原因、重症度によって異なるため、自分に合った方法を見つけるには、少し時間がかかるかもしれません。
よい睡眠習慣に変えることで質の高い睡眠がとれ、活力を感じて1日を過ごせるようになる人や、リラクゼーションや民間療法で症状が緩和する人もいます。
また、プロの睡眠カウンセラーに相談するのもよいでしょう。
不眠解消の第一歩として、質の高い睡眠を得るためのよい習慣を取り入れましょう。
長年の間に悪い習慣が身につき、それが原因で熟睡できなくなった可能性があります。よい習慣とは、次のようなものです。
これは、毎日同じ時間に起きることから始まります。そうすれば毎晩同じ時間に眠気を感じるようになるでしょう。
朝外に出て太陽の光を浴びるのも、体内時計を整えるのに役立ちます。
体が「そろそろ寝よう」と言うとき(眠くなる)は、睡眠の準備をする合図です。
ただ、疲れを感じていないのに眠ろうとするのは逆効果です。眠くなってからベッドに入る方が、よりよく眠れるでしょう。
部屋や寝具は暑すぎず、寒すぎない温度で適切な温度を保つようにしましょう。
もっと快適なマットレスを探すのもよいかもしれません。
寝室は静かで暗い環境にする必要があります。
騒音が気になる場合は、耳栓をしたり、ホワイトノイズマシーンを使いましょう。
リラックスした気分になれるかもしれませんが、タバコは覚醒作用があり、アルコールは自然な睡眠サイクルを乱す可能性があります。
また、トイレのために頻繁に目が覚めてしまうこともあります。
寝る前にリラックスすると、眠りにつくための準備ができます。
マインドフルネス瞑想は、ストレス解消、免疫力アップ、集中力アップなど、さまざまな健康効果が期待できる手法です2。
ベッドを出て、読書や音楽を聴くなど、リラックスできることをしましょう。ブルーライトは体内時計に影響を与えるので、娯楽としてスクリーンを使用しないようにしましょう3。
眠くなったら、ベッドに戻り、もう一度寝てみましょう。
睡眠改善には、食品からとれるさまざまな栄養素が有効です2。
※これらの療法は効果のエビデンスが確認されたものではありません。
不眠症の重症度と種類を判断するために、いびき、最近の体重増加、現在のストレスレベルや気分などについて、医師から質問がされます4。また不眠の原因を特定するために、医学的検査が必要な場合もあります。
認知行動療法6(CBT-i)は、不眠症の原因が医学的に特定できない場合、長期的に有効であることが証明されている治療法です6。
CBT-iの役割は、睡眠の問題に対する考え方を変えることです7 。
睡眠に関するネガティブな考えをポジティブな考えに置き換えることができれば、「脳のリフレーム」が起こり、眠りにつきやすく、夜中に目が覚めても再び眠りにつくことができます。CBT-i不眠症治療は、臨床心理士が4〜6回のセッションをおこなうことが多く、セッションとセッションの間には自身で取り組む課題があり、これはプロセスに必要なものです8。
もっとよく眠るために。こちらの記事もご覧ください。