スリープヘルスについて
厚生労働省の調査では、日本人の約5人に1人が「睡眠で休養が十分とれていない」と答えていることがわかっています1。
質のよい睡眠をとることで、気分がよくなり、注意力は高まり、活動的になり、また高い集中力も保つことができます。十分な睡眠をとることは、幸せで健康に生きるためにできる最も大切なことの一つです。
よりよい睡眠で最高の自分を手に入れ、人生を楽しみましょう。
スリープヘルスとは?
スリープヘルス(睡眠健康)という言葉を聞いたことがありますか?
近年人々の健康は、単に病気でなければよいということではなく、ウェルネスやパフォーマンスが大切、という発想に変わってきています2。
睡眠をしっかりとることは、食事や運動と同じくらい健康にとって重要です。わたしたちと一緒に、睡眠の健康、スリープヘルスを模索していきましょう。
なぜスリープヘルスは重要なの?
身体と心の健康、そして生活の質の向上のためには、良質な睡眠が必要です3。
睡眠中は、多くの器官が重要な働きをし、体を修復しています。
また、睡眠は脳機能をサポートし、記憶力や気分を向上させます4。
十分な睡眠がとれないと、反応速度、思考力、集中力、記憶力、気分に問題が生じやすくな
り、ミスや事故のリスクも高まります。
睡眠不足が続くと、長期にわたる慢性的な健康問題の原因となることもあります4。
睡眠不足が健康に与える影響
質のよい睡眠がとれていないと、生活習慣病のリスクが高まり、それぞれの症状をも悪化させます5 。
睡眠不足の状態が続くと、日中の眠気や意欲低下・記憶力減退などが起こるようになり、体内のホルモン分泌や自律神経機能にも大きな影響を及ぼします5 。
- 眠気は、酔っているときと同じように反応を鈍くします6。
- 睡眠不足だと思考や学習を効率的に行うことが難しくなります3。
- 睡眠不足の人は、男性も女性も性欲が減退します3。
十分な睡眠による健康効果
脳と身体の健康のためには、良質で規則正しい睡眠が必要です。
脳に睡眠が必要な理由 3
睡眠中も脳は働いていて、一日の準備を整えています。脳が学習や問題解決をするのには、良質な睡眠をとっていることが大事です。集中力、創造性、意思決定にも影響します。
身体に睡眠が必要な理由 3
睡眠中は、心臓や血管など体の一部が修復されます。また、睡眠はホルモンバランスを整える働きもあるため、睡眠不足の人は肥満や糖尿病になりやすいと言われています。
本当に必要な睡眠時間はどれくらい?
必要な睡眠時間は年齢とともに変化します。生まれたばかりの赤ちゃんは、24時間のうち約
16時間の睡眠が必要で、その約半分がレム睡眠※(夢を見ている眠り)だと言われています。
思春期には、1日8時間半の睡眠で必要な睡眠時間を満たすことができ、そのうちレム睡眠は2時間程度になります。50歳になると、6時間の睡眠でレム睡眠が1時間未満になる可能性があります。
*レムとは「Rapid Eye Movements」の略で、「急速眼球運動」のことです。レム睡眠は夢を見る可能性が高い時間帯です。
米国 National Sleep Foundationの推奨睡眠時間7 (Hirshkowitz M, et al. Sleep Health 2015.)
年齢とともに変化するのは、睡眠の量や種類だけではありません8。
加齢に伴い、眠りは浅くなる傾向があり、夜中に外の音や尿意で目が覚めやすくなります。 高齢者は午後の昼寝を好みますが、これが夜の睡眠の妨げになることがあります。
また高齢になるにつれ、早寝早起きをする傾向もあります。夜間は痛みによって睡眠が妨げられてしまうこともあります。
睡眠の異なるステージ9
眠っている間、脳はさまざまな睡眠段階とレベルを繰り返しています。
それぞれの段階には目的がありますが、役割についてはまだ十分に解明されていません。
- ステージ 1 : 一番浅い眠り
- ステージ 2 : 浅い眠り
- ステージ 3 : 深い眠り
- ステージ 4 : レム睡眠
一番浅い眠り
浅い眠りは、うとうとしているときに起こります。
この段階は数分間続き、この間、脈拍と呼吸は遅くなり、筋肉はリラックスし始めます。同時に、脳波が睡眠モードに変わり始めます。
浅い眠り
深い眠りに入る前に、ノンレム睡眠という段階を経ます。脈拍、呼吸、脳波は遅くなり続け、体温は下がり、筋肉はよりリラックスします。
深い眠り
よく寝たと感じる目覚めのために、必要な睡眠がこの深い眠りです。この睡眠状態は、夜の前半に多く起こります。脈拍、呼吸、脳波がさらに遅くなり、この睡眠段階から目覚めるのはかなり困難です。
レム睡眠
レム睡眠が起こる最初の時間帯(夢を見やすい時間)は、通常、入眠後1時間半ほど経過した頃です。レム睡眠中は、閉じたまぶたの奥で目が左右に激しく動きます。脳波が変化し、起きているときの脳波に似てきます。呼吸が速くなり、脈拍が増加します。レム睡眠中に起こされた場合、夢を覚えていることがあります。
夜間、脳はこれらの睡眠段階を繰り返し、レム睡眠を好み、朝が近づくにつれ眠りが浅くなります。
睡眠の異なるステージ9
眠っている間、脳はさまざまな睡眠段階とレベルを繰り返しています。
それぞれの段階には目的がありますが、役割についてはまだ十分に解明されていません。
ステージ 1 : 一番浅い眠り
一番浅い眠り
浅い眠りは、うとうとしているときに起こります。
この段階は数分間続き、この間、脈拍と呼吸は遅くなり、筋肉はリラックスし始めます。同時に、脳波が睡眠モードに変わり始めます。
ステージ 2 : 浅い眠り
浅い眠り
深い眠りに入る前に、ノンレム睡眠という段階を経ます。脈拍、呼吸、脳波は遅くなり続け、体温は下がり、筋肉はよりリラックスします。
ステージ 3 : 深い眠り
深い眠り
よく寝たと感じる目覚めのために、必要な睡眠がこの深い眠りです。この睡眠状態は、夜の前半に多く起こります。脈拍、呼吸、脳波がさらに遅くなり、この睡眠段階から目覚めるのはかなり困難です。
ステージ 4 : レム睡眠
レム睡眠
レム睡眠が起こる最初の時間帯(夢を見やすい時間)は、通常、入眠後1時間半ほど経過した頃です。レム睡眠中は、閉じたまぶたの奥で目が左右に激しく動きます。脳波が変化し、起きているときの脳波に似てきます。呼吸が速くなり、脈拍が増加します。レム睡眠中に起こされた場合、夢を覚えていることがあります。
夜間、脳はこれらの睡眠段階を繰り返し、レム睡眠を好み、朝が近づくにつれ眠りが浅くなります。
睡眠不足に悩んだときの対処法
質の高い睡眠を得るということは、単に時間通りにベッドに入ればいいということではありません(もちろんそれも重要です)。
「睡眠衛生」とは、夜間によく眠り、昼間に十分目覚めていることができる生活習慣や行動を表す専門用語です10。
次の睡眠衛生4つのコツを試し、より質の高い睡眠をとるように心がけてみてください。
1. 睡眠時間を確保する
睡眠は食事や運動と同じように、健康にとって大切です。
十分な睡眠時間を確保し、それを中心に一日の計画を立ててください。
2. 安定した睡眠習慣を作る
よい睡眠は、ルーティンを作ると簡単です。一貫した就寝の儀式を作りましょう。
同じ時間に寝て、同じ時間に起きることで、毎晩の入眠が楽になります。
3. 快適な睡眠環境を整える
部屋や寝具は暑すぎず、寒すぎない温度で適切な温度を保つようにしましょう。
もっと快適なマットレスを探してみるのもよいかもしれません。
4. 寝る前の電源オフ
テレビ、読書、メール、テキストなど、就寝前にはデバイスをオフにし、リラックスする時間
をもち、脳をクールダウンしましょう。画面の明るい光はメラトニンの分泌を抑制し、寝つ
きを悪くすることがあります。
睡眠改善のために、
夜に避けるべき3つのこと
量の多い食事
就寝前3時間以内にたくさん食べないようにすると、睡眠を妨げる胸焼けのリスクを減らすことができます9。
飲酒
飲んでしばらくは眠くなることがあるかもしれませんが、その効果が切れると、健康的な睡眠を妨げてしまうことになります。
コーヒー
カフェインを含む飲み物は、よく眠れなくなることがあります。
睡眠の質に影響しているものは何ですか?
睡眠環境の改善に取り組んでも、まだ気になることがあるようなら、もっと詳しく原因を探ってみましょう。
次の2つが原因かもしれません。
治療を受けるタイミング
「(よい睡眠のために)できることは全部やっている、それでも朝起きて楽しいことをする気になれない」と感じているのなら、次のことを考える時期かもしれません。
睡眠時無呼吸は、眠っているときに呼吸がうまくできていない状態です。自分では全く気づかないこともあります。
日中の眠気を引き起こし、放置すると長期的な健康問題に発展する可能性もありますので、睡眠セルフチェック で、ご自分にそのリスクがあるかどうかをご確認ください。
未解決の睡眠の問題に対処する
それでも解決しない場合は、おはようコーチ や専門家に相談することもできます。
睡眠障害の対策12
睡眠衛生に取り組む以外に、睡眠障害で睡眠と日中の覚醒に支障をきたさないよう、できることをいくつか紹介します。
- 定期的に運動をする。 ただし、寝る3〜4時間前までに行うこと。
- 午後の昼寝は避ける。 夜の寝つきが悪くなることがあります。
- 正常な体重を維持する。必要であれば減量してください。太り過ぎや肥満は、いびきや閉塞性睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害と関連があると言われています。
快眠のコツを知って<br>一日の活力をアップ<br>させよう
参考引用
- https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08789.html
- https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3902880/
- https://www.nhlbi.nih.gov/files/docs/public/sleep/healthy_sleep.pdf
- https://www.sahealth.sa.gov.au/wps/wcm/connect/Public+Content/SA+Health+Internet/Healthy+living/Healthy+Sleep/
- 睡眠と生活習慣病との深い関係 厚生労働省 e-ヘルスネット
- https://www.webmd.com/sleep-disorders/features/10-results-sleep-loss#1
- National Sleep Foundation’s sleep time duration recommendations
- http://healthysleep.med.harvard.edu/healthy/science/variations/changes-in-sleep-with-age
- https://www.sleepfoundation.org/stages-of-sleep
- https://www.sleepfoundation.org/sleep-hygiene
- https://www.sleepfoundation.org/articles/sleep-hygiene
- https://www.webmd.com/sleep-disorders/preventing-sleep-problems